視覚障害者と新型コロナ（４）　～コロナ禍が起きても「特に変わったことはない」人がいる？？～

2020/07/01

昨年、小学校４年生のときに弱視のフリーライター・金子さんから、視覚障害について学校の授業で話を聞いたチョコさん。新型コロナウイルス感染症流行で視覚障害者がどんな影響を受けたのか知ろうと、新聞記事のスクラップを始めた。でも、新聞にも報じられていないことがあるようで？？

チョコ：金子さん、金子さん、最近新聞のスクラップ始めたの！　先月見た記事の中では、これがいちばん印象に残ったな。

社会的距離、戸惑う視覚障害者　「生きづらい」と不安の声
（2020/6/1 07:39）静岡新聞
https://www.at-s.com/news/article/health/shizuoka/771573.html

金子：視覚障害者におよんでいる影響について、丁寧に取材されている記事だね。ただ、新聞に取り上げられるのは「影響を受けた」人だけであることは、注意が必要だね。

チョコ：ええ？？　影響がない人なんて・・・いるかなあ？

金子：ほんとうは影響あるのかもしれないけど、流行前後で特に生活に変化がないという人もいるんだ。どうしてそう思うのか、その背景をまとめてみたよ。

「新型コロナが流行したけど、生活に変化がない」と感じる人がいる！　その要因は？
・幸か不幸か、流行前後で生活が変わらない
チョコさん補足：学校に通っていない・仕事もしてないとなると、たしかに変わらないかもなあ。

・かかりつけ医から、感染リスク等について説明してもらえている

・インフルエンザなどこれまで知られている感染症も命にかかわるので、今さらという気がしている

・ふだんから生死について考えているため、今になって慌てるということがない

チョコ：へえ、いろんな要因が重なって「影響がない」ように感じられるんだね。でも、それってふだんから社会とつながれていない、自分がやりたいことができていないのかなとも思うと切ないなあ。

金子：やりたいことが見出させないという人もいるよね。

チョコ：新聞記事からわかることもあるし、こうして人から話を聞くことでわかることもある。その両方を大切にしたいな。

※このやりとりは、フィクションです。
　でも、チョコさんのように視覚障害者を気にかけてくれる人はきっといます。



ルーペ（視覚障害とコロナ）


Posted by 浜松の出版社・読書日和

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